SYMthinkの全ての思想と技術は、
ひとつの公理から始まっている。
人間を構成するものには、言語化可能な知識の総和(Σ)と、どれほど言葉を尽くしても言語化しきれない余剰(u)がある。そして、この余剰は決してゼロにならない。
この公理は、15年以上にわたる透明性の実践——自分自身を徹底的に言語化し続ける営み——から導かれた。言語化を極限まで推し進めた先に、なお残るもの。それこそが人間の本質であり、暗黙知の源泉である。
30年間現場で培った「勘」、言葉にならない判断の根拠、身体が覚えている技。形式知に変換するほど、こぼれ落ちるものがある。
同じ言葉でも、誰が、いつ、どんな表情で語るかで意味が変わる。語りに宿る感情の奥行きは、文字には還元できない。
師匠と弟子の「間」、組織の中で暗黙に共有される空気。人と人の間に生まれる知は、個人に還元することができない。
すべてのプロダクトと事業判断は、この三つの原理に従う。
自分を知ること。自分を偽らないこと。透明性は弱さではなく、最も強靱な基盤である。SYMthinkの全ての技術は、この原理から生まれている。
独占ではなく市場拡大。ゼロサムではなくポジティブサム。比較不能な独自性の上に、全員が豊かになる構造を設計する。
知識は語りの中に宿る。データ収集ではなく、語りの引き出しから始める。愚痴も、不満も、回想も——すべてが暗黙知への入口になる。
多くの暗黙知アプローチは「センサー × AI」という技術の組み合わせで解決しようとする。SYMthinkはそこでは競争しない。
語りと存在論(あるものをあるがままに受け取る思想)の組み合わせによって、暗黙知に「接近」する。完全な形式知化ではなく、u に漸近し続ける設計。これが、比較不能な独自性を生み出している。
SYMthinkは「敗者を作らない」ことを設計思想の中核に据える。
これは理想論ではなく、構造的な設計方針である。
限られた市場を奪い合う。他者の敗北を自社の勝利の条件とする。独占によって利益を確保する。
知識を囲い込み、情報の非対称性を武器にする。教える側と教わる側の固定的な関係。
市場そのものを拡大する。比較不能な独自性によって、競争の土俵自体を変える。全員が豊かになる余地を設計する。
知識を開放し、暗黙知の民主化を実現する。誰もが語り手であり、誰もが知の創造者になれる構造。